圧倒されたフィヨルドツアー。
クイーンズタウンからバスで5時間程のところに、
Milford Soundというフィヨルドがある。
あるのは知っていたが、現地ツアーでも1万円かかるため
参加すべきかどうか迷っていた。
バックパッカーのルームメイトにそれを相談すると、
「もし自然が好きなら、絶対行った方がいい。」とのお言葉。
今もし迷っている人がいたら、この言葉をそのままお伝えする。
絶対に行った方がいい。
私が予約したツアーは、jucy cruiseというツアー会社。
他の会社よりも比較的安かった気がする。
市内の指定された場所に向かうと、
分かりやすく「jucy」の文字が書かれたバスが待っていた。
バスの中は、ほとんどアジア人。
たぶん、中国人の方が多かったと思う。
ここから5時間どう暇つぶしするか、、と思っていた時、
ふと聞こえてきた日本語に思わず反応してしまった。
「日本人ですか?」と言えた時の安心感。
日本人の少ない場所で出会えた日本人って、救世主に見える。
彼らは私より5歳くらい年下の男の子2人で、
一人はNZに留学中、一人はそこに遊びにきたという仲良し君たち。
話せただけで嬉しかったのに、「一緒に回りますか?」って
結局すごい優しい子たちに恵まれたツアーとなった。
こんな広大な自然を目にして、
「すごい!」「感動する!」って叫べないのは少し寂しいかも。
Milford Soundに着くまでの道のり、
バスから見える羊や自然の景色は飽きないし、
名所ではバスを止めて撮影タイムも用意してくれた。
Mirror Lake
読んで字のごとく、鏡のような水面に山がきれいに反射している湖。
波が全く立たないからこそ実現できる景色。
数台のバスから降りてきた人たちがこぞって写真撮影をしていたけれど、
心なしかみんな静かにしているよう努めていたと思う。
誰に指示されたわけでもなく、美しい自然が人を動かす。
その現象は国籍関係なく誰にでも起きるみたい。
ここもまた途中下車したポイント。
結局フェリー乗り場に着くまで5時間もかかったようには感じられなかった。
気をつけて頂きたいのは、ものすごく風が強い。
帽子はもちろん、サングラスまで飛ばされそうになる。
目は涙が止まらないほど冷たい風にさらされる。
夏でも、このフィヨルドの風は冷たくて寒い。
それさえ気を付けていれば、あとは終始美しい自然に
包囲される贅沢を味わうだけ。
叫んでも風に声をさらわれるから、この感動を思い切り叫ぶのが楽しむコツ。
しばらく進んで、折り返し地点に来るとみんなが船の下を覗き始める。
そして、船長からのアナウンス。
「There are dolphins!」
まるでフェリーが来るのを待っていたかのように、
続々と野生のイルカたちが集まって来る。
イルカってどうしてこんなに楽しそうに泳ぐんだろう…
やっぱり一生のうちに、一緒に泳ぎたいと強く思った。
イルカを見てると、涙が出てきた。
ちなみにここで出会える動物は、イルカだけではない。
なんと、お休み中のアシカたち。
ちょっと遠いのと微動だにしないので、気付かない人が多いかもしれない。
訪れる人はぜひ、彼らも探してもらいたい。
フェリーの帰り道はこの大自然のマイナスイオンを体感させてくれる。
それがこの滝。
近付くとすごい迫力。
そしてこうなる。
濡れたい人は浴びれるし、濡れたくない人は避難することをおすすめする。
ただ言えることは、これ以上の贅沢はないと思う。
たくさん遊んだ帰りのバスはとても静か。
みんな幸せな眠りについていた。
ちなみにこのバス、とても開放的。
本当にルームメイトのいう通り、自然が好きでこの地に足を運んだなら、
絶対に行って欲しい場所。それがMilford Sound。
そしてその日が気持ちのいい晴れの日となることを、
心から願っている。